経営学、あるいは管理会計の世界にPDCAと呼ばれる改善手法がある。PDCAとは、Plan→ Do→ Check→ Actの頭文字を取ったもので、Actは次のPlanへと繋がり、サイクルを繰り返すことで物事はより良い姿へと改善されていく。日本語に置き直すと、計画→行動→評価→改善となる。今でこそビジネスの世界でお馴染みとなったこの手法だが、優れた手法というものはあらゆる分野において成果を発揮する。大切なのはぶれずにやり通すことだ。今回は私の趣味におけるPDCAの話を成功談としてまとめようと思う。
【目的】より大きな楽しみを求めて
【失敗談】趣味における飽和の話で、長く続けている趣味を最近楽しめなくなってしまったという話をまとめた。そして【敗因】を「楽しみ方を変えなかったこと」とまとめた。この【敗因】こそ、PDCAでいうA「改善」に該当する。具体的に見ていこう。
・ツーリング
Plan「計画」
まずは10年以上続けているツーリングの話しだ。私は毎年夏に友人Yと友人Mと3人で一泊から三泊くらいのツーリングに出かける。ツーリングに出かける際は、まずスケジュールの確保から始める。そしてどこへ向かうかおおよその検討をつけ、ツーリングマップルで「おいしい道」を探す。「おいしい道」とは、①景観がいい②交通量が少ない③路面がいい④ワインディング⑤道幅が広い、上記を満たす道のことである。経験上「おいしい道」は峠道や高原道路がほとんどだ。そしてルートを決め、宿泊場所を決める。これを3人で行う。悪天候の場合の予備プランもおおざっぱに定める。そして私は個人的に旅のテーマを考える。例えば「自由とは何か?」「バイクの魅力とは?」「旅と旅行の違いとは?」「物語とは?」といったものだ。
Do「行動」
楽しいツーリングの始まりだ。当日は計画通りに行かないことが多い。まず我々は時間が守れない。10時集合といって、3人揃うのは早く11時、遅いと12時だ。それでも特に各々に不満はない。「おいしい道」と踏んで向かった道がひどく路面が悪かったり、交通量が多かったりすることもある。これは楽しみにしていた分、フラストレーションがたまる。雨が降ってルートを変更したり、雨宿りをして足止めを食らうときもある。雨もまたツーリングにはつきものだ。私は道中、テーマについて思いを巡らせる。我々のヘルメットにはマイクが付いていないので、走行中は基本的に1人だ。移動時間を私は自己との対話の時間としている。
Check「評価」
我々はツーリングをアクションカムで記録し、ツーリング終わりには「解散式」を毎回実施している。そこで私は旅の総評をする。今回のツーリングはあの道が良かったとか、「おいしい道」の読みが当たったとからあの雨はキツかったとか、あの渋滞は最悪だったとか。そしてテーマについての総評も行う。私にとって○○とは○○であると。そして旅は終わる。
・ライブ
Plan「計画」
次のモデルケースはライブだ。この趣味ももう長い。より多くの計画を要するフェスに焦点を当てて見ていきたい。まずフェスに参戦することが決まったら、必ず参加アーティストをチェックし、誰が見たいかを大まかに決める。フェスのタイムテーブルは1ヶ月前くらいにならないと出ないので、それまでは確実に見られるアーティスト、つまりヘッドライナー(大トリ)の過去のセットリストを確認し、予習する。タイムテーブルが出たら、どのアーティストを見るのか決める。出演時間が別々のステージでかぶって見られないというケースもままある。見たいアーティストを決めたら、そのアーティストの過去のセットリストを洗って、予習する。メタルのフェスであれば同時にランニングや筋トレといった体力作りも欠かせない。
Do「行動」
待ちに待ったフェス当日だ。当日の会場でタイムテーブルをもらってから、それぞれのステージの滞在時間を決める。何時になったらグリーンステージ、何時なったらマリンステージ。時々ノーマークのアーティストが予想外に良いパフォーマンスを見せ足留めを食らうこともあるが、これもまたフェスの醍醐味だ。優先事項を定め、メインまで体力を温存し、フェスを楽しむ。
Check「評価」
帰りの電車で一緒に行った友人とフェスの総評をする。あのアーティストのこの曲がよかったねとか、あのギターソロは燃えたねとか。あのアーティストはまた見たいねとか言って、解散する。
【結果】趣味にAct「改善」を
ツーリングにもライブにも、飽和が訪れた趣味にはいずれにしてもAct「改善」が見られなかった。【失敗談】趣味における飽和で「楽しみ方を変える必要がある」とわかった私は、新しい楽しみ方を模索した。趣味にAct「改善」を取り入れた。
【勝因】変化を受け入れる
執筆中