【考察】大切な人との変わらない関係を作る方法

考察

人は変わる。望む望まないに関わらず、環境に変化が訪れた人間の意識は毎日大量の情報にさらされ、現時点で必要と思える情報をその中から取捨選択して、人は少しずつ考え方や感じ方を変化させていく。私も当然その波にあらがうことはできないし、あらがう必要もないと思う。

人は変わらないために、変わり続けなければならない。これは私の大切な教訓の一つだ。人間は外部環境や周囲の人間との関係性によって自分を見いだす生き物だ。全く変わらない外部環境や全く変わらない人間などというものは、あるにせよ非常に稀だ。
変わってゆく外部環境と変わっていく人々の間で、変わらない関係性を保ち続けようと願うのであれば、自身も意図的に変化していく必要がある。

例えば兄弟の関係性。子供の頃の年の差は顕著だ。兄の方が運動も勉強もできて、弟はそんな兄を羨み憧れ尊敬し、兄もそんな弟を慕う関係性があったとする(あくまで例だ)。しかし年齢を重ね年の差が年齢に比して昔ほど多きなアドバンテージでなくなった時、兄がどこかで走るのを止め、弟は兄の背中を追い続け走りつづけた場合。兄と弟の関係性は崩れてしまうだろう。昔と同じ兄と、昔と同じ弟という役割を、お互いに与えあうことができなくなってしまうからだ。兄よりもできる弟は昔のように兄を尊敬できなくなるかもしれないし、お父さんよりもできない兄は尊敬してくれなくなった弟を慕うことができなくなるかもしれない。お互いが少しずつ変化した結果、お互いがお互いに求めていることを与えられなくなった時、もうかつての関係性がそこにはないことを知る。

例えば友人との関係性。学生時代に中の良かった仲間が、久しぶりに集まった。卒業してから10年がたち、みな家庭を持ち、職場では役職を与えられるようになった頃。ひとりだけ、卒業後もフリーターを続けている男がいた。彼には恋人もなく、夢もなく、金もなかった。彼は学生時代は仲間のムードメーカーで、いつも下らないことをいってみんなを笑わせてくれた。今の彼の口から出る冗談は、もう昔のようにみんなを笑わせることはなかった。みんなが変わっていった中で、彼だけが何も変わってないからだ。みんなが汗水たらして目標に向かって走っている間、彼だけがあの頃と同じ場所に留まり続けたからだ。かつての我々が彼に求めていたものを、かつての彼は我々に与えることができた。だが今の我々が彼に求めているものを、彼は何一つ我々に与えることができなかった。

周囲の人々との変わらない関係性を望むのであれば、彼らは意図的に自分を変えていく必要があった。変わらない関係性を望むの相手と、同じ速度で成長する必要があった。弟にとっての兄とは何か、友人にとっての私とは何かを考え、その関係性を崩さないために、自分自身を成長させる必要があった。

他者にとっての自分とは何かを見極め、その関係性の維持に努めることが、人間関係や組織を継続し続ける秘訣だと、私は思った。変わりたくないのであれば、変わらなければならない。

流れのない水が淀むように、流れのない人の魂も淀んでいく。

以上

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この記事を書いた人

平成生まれのアラウンド・サーティーです。30歳を迎えるにあたって何かを変えなければという焦りからブログをはじめました。このブログを通じてこれまでの経験や学びを整理し、自己理解を深めたいと思っています。お気軽にコメントいただけますと励みになります。どうぞよろしくお願いいたします。

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