2009年7月14日
みんなで東京に行った。
空がきれいで写真を何枚も撮ったのをよく覚えている
ゲームセンターに行って少し遊んでから川原の公園にいった
俺は鉄棒をしながら、一人でバスケをしている小学生を見ていた
隣には小学校の校庭があって、小学生がみんなでソフトボールをしていた
目が覚めると時計は十二時をまわっていた
今日は二時からYさんとKと文化論のレポートをする約束をしていた
一時まで寝ようかとおもったが十時間も寝たせいでそれ以上眠れなかった
カーテンの下から日の光が漏れていた
窓を開けてベランダに出ると、外は久しぶりにいい天気だった
天気のいい日はいつも部屋をここに決めてよかったと思う
洗濯物を干してからソファの上で音楽を聴きながらごろごろしていた
日曜の晴れた昼下がりに聞くRoom335もまたいつもと違っていいなと思った
今日一日の予定を立てた
とりあえず何か食べようと思って冷蔵庫を開けた
昨日買った野菜ジュースについていたマーマレードジャムを食パンに塗ってを食べながら
リリィシュシュの「回復する傷」を聞いていた
去年の冬のことを思い出しながら
この曲を聴くと映画よりもヘッセのシッダールタという本を思い出す
とてもいい本だった
カーテン買わなきゃなーとか思っていた
今日まずすることは高二の時から育てているドラセナの植え替えだ
数本が根元から枯れてしまったので、そいつらを抜いてきれいに植え替える必要があった
俺が育てているドラセナは別名幸運の竹と呼ばれるもので、幸せを招くといわれおめでたい日なんかに贈りものとして人気のある観葉植物だ
高二の買ったその日にとてもいいことがあった
今でもそれが続いているだけに枯れてしまったのはとても悲しかった
枯れていた茎から枯れていない先の部分だけを切り取り、切り口に栄養剤を塗って日陰に干した
ベランダに出て段ボールの中で鉢をひっくり返し、枯れた茎をぶち抜いた
枯れた茎の根は腐って変色してすかすかになっていた
植え替えてからベランダの掃除をして、挿し木に使うハイドロカルチャーを洗ってから小さな鉢に入れ、干しておいた茎を丁寧に刺した
植え替えてからしっかりと水をやり、ベランダの日陰に置いておいた
久しぶりに土のにおいをかいだ
手が泥だらけだった
シャワーを浴びて大学へ行く準備をした
Yさんが来る前に部室にいってドラムの練習をしたかったが、練習用のCDを作っているうちに約束の二時を過ぎてしまった
結局大学についたのは三時ごろだった
英検があったらしく制服を着た中高生がたくさんいた
晴れた日にバイクに乗れるのは久しぶりですごくすがすがしかった
部室に行くとYさんはKUさんとSUさんとおしゃべりをしていた
Kはしばらく来ないようだったので 一人でドラムの練習をすることにした
ドラムを初めて二日目だった
AC/DCのBACK IN BLACKに合わせて適当に叩いてみた
はっきり言って俺のドラムは酷いものだったが楽しかった
しばらくするとYさんも入ってきてドラムをかわった
俺はギターで一緒にGUNSのSWEET CHILD O` MINEをやった
人がいないので思い切り音を出させてもらった
気持ちがよかったので半音下げにチューニングし直してもう一回やった
高3の文化祭を思い出した
ワウがほしかった
俺たちがレポートに手をつけたのは4時過ぎだった
しばらくするとKがやってきてきた
DENJIROで服を買っていて遅れたそうだ
俺たちがレポートをしている間Kは一人で延々としゃべって歌い続けた
いろんな人の曲を書いては一人で楽しんでいた
それにも飽きたKは話し相手がほしくなってM2に電話をした
しばらく話をしていたがきてくれそうにないので電話を俺にかわった
大切な話があるから今すぐ部室に来てくれと言ったがもちろん相手にされなかった
それどころではないようだった
飯を食いに行こうと言ってしばらく学校の周りをうろうろしていたが、結局コンビニで弁当を買って部室で食った
唐揚げ弁当とざるそばと牛乳ととりあえずチョコをたくさん買った
食べ終わった俺はレポートをつづけた
明日提出しないと減点されるからどうしても今日終わらせたかった
気が付いたらもう九時になっていた
いそいで帰る準備をして階段へいくと、守衛さんの声が聞こえた
彼は自分にいいわけでもするように大きな声で必要のないことをしゃべり続けた
一人で誰もいない校舎を見回るのはたしかに怖いだろう
戸締りを手伝わされた
この人は俺の大嫌いな守衛さんで、俺がこの国の独裁者になったら必ず殺してやると思っていた人だった
話してみると超普通の人だった、まぁそんなもんだろう
俺も大学生になったくせに未だにそんなくだらないことを考えてるよなぁ
とか思ったがそんなことを考えるのもめんどくさかった
なぜかCのうちに行くことになって、俺はバイクで先に向かった
駐輪場にHの五千円の折りたたみ自転車を見つけた
Cの部屋の前から誰かが話している声が聞こえた
知り合いじゃなかったら気まずいので、後ろから回って確かめた
TとSがたばこを吸ってHとCと話しをしていた
普通に出ようか、這いつくばって脅かそうかいろいろ悩んだが、面倒なので結局べたに大声を出して脅かした
全員ビビった
Cはいつもと変わらずとても疲れた顔をしていた
たばこを吸いたかったが我慢した
Hはテンションが高く、極端の共存だとか矛盾の美学だとかわけのわからないトチ狂ったことを一人でブツブツいっていいた
Sに会うのが久しぶりのように感じた、といっても2日間会ってないだけなのだが
Tはもう完全に軽音の人になっていた
というより俺を除いた四人の雰囲気が軽音だった
大学生らしいことがしたいと言っていたが
俺はもうこれ以上多くの組織に属して他人と関わりを持つのが面倒だった
もう誰にもがっかりしたくなかったし、誰もがっかりさせたくなかった
誰かにがっかりしている自分を励ますのは疲れることだし、誰かにがっかりされる自分を見るのは苦痛だった
KとYさんが来たことで「軽音」だった空気が「八人」の空気にかわった
まぁここにいない一人はおうちでもっと楽しいことをしていたと思うが
部屋に入ってすぐに俺はレポートを始めた
Hは明日外人の友達を二人くらいつくるんだーとかいって相変わらずチョコでラリっていた
Hはアメリカの州の名前にケチをつけながら飽きもせず一人でひたすらしゃべり続けた
Kは借りたものを返すと言って一人で自転車に乗ってどこかに行った
相対性理論を聴きながらレポートを続けた
6枚目に取り掛かったところで休憩して麻雀でもしようということになった
俺が親だった 麻雀をするのも久しぶりのような気がした
俺の親はしばらく続いた
何で続いたのかはよく覚えてないが、發の暗呼を捨てた直後にYさんの四萬でチートイツドラ2の親満で上がったのを覚えている
後はなかなか来なかったが振るということもなかった
東二曲で麻雀を終わりにし、飲み物を買うためにコンビニへ向かった
Sのマイセンの一ミリをもらって吸いながら歩いた
途中で帰り際のKを見つけて一緒に向かった
Kはいつものように口が開くたびに女の子の話をしていた
一応Kの名誉のために書いておくがこうたは決して軽い男ではない
新発売の野菜ジュースとポップコーンを買った
Cの部屋に帰ってから少しギターを弾いた
Sはミクスチャーの曲を練習していた
Yさんのファンタもみもみフローズンをもらった、とてもうまかった
いくつになるまで俺はこんな甘いものを飲みながら塩分の多いお菓子を食べ続けるのだろうとかと思った
二時になってから俺はまたレポートを始めた
もう7枚目に取り掛かっていた
みんなが寝出した、疲れているのだろう
三時前に消灯した
部屋を片付け口をゆすいで、キシリトールガムを噛みながら髪を束ねた
Kのとなりで寝た
Kは自分の枕と布団を作っていいた
Cは早く眠りたいようだった
TとYさんはもう寝ていた
Sは急にドライブに行ってくるといって出て行ったが 風が強いと言ってすぐに戻ってきた
Cが蚊の鳴くような声で「頼むから寝かせてくれぇ~」と嘆いた
あまりにマジだったのでしばらく笑ってしまった
SはCとくっついて寝ていた
ベッドが空いたので俺はYさんとベッドで寝た
一人暮らしを始めて今月でもう四カ月目だ
暮らしにも大学にもしばらく前になれた
俺たちは毎週集まっては、飲んだり、飯食ったり、麻雀したり、サッカーしたり、温泉行ったり、暴露話したりしていた
毎日毎日大学生をしてい
問題が起きたり、消えたり、それに飽きたりしながら三カ月が過ぎた
俺には何も問題はなかった、と言ったらウソになるが
大学には全く関係のない話だ
だから話しても意味がない
話さないことにも意味はない
機嫌直して生きよう
一人暮らしは楽しい
姉は一週間ほど前から毎日犬の写真を送ってくる
俺も犬か猫が飼いたい
もっと大きなバイクに乗りたい
フェンダーのストラトが欲しい
ギブソンの335が欲しい
旅行に行ける時間がほしい
綺麗な海を見たい
一億光年の果てにも届いて
四十万キロも先の月が笑う
この物語はフィクションであり、登場する団体・人物などの名称はすべて架空のものです
以上