【考察】娘が風俗で働くと言い出したら

考察

娘が風俗で働きたいと言ってきたら、父親としてどのように対応するべきだろう?うちの娘はまだ言語すら獲得していないので、幾分気が早い気もするが、早めに考えておいて損はないだろう。

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風俗で働くことがいけない理由

強いてゆうなら空気が悪いから。風俗店には窓がない場所が多く、暗く煙く、災害時には危険が多く、まず職場環境として悪いと言わざるを得ない。また実際問題として、風俗店は他の女性専門職に比較して危険度が高い。まず不特定多数の男性と過剰な接触がある。当然わけのわからない病気をもらって人生を棒に振るリスクというのがそこにある。そして不特定多数の男性、特に風俗に足しげく通うような男性の中には(完全に偏見でしかないが)ちょっとおかしな奴がいる。そういうおかしな奴に目をつけられて、事件に巻き込まれたりする可能性がある。私の偏見はさておき、不特定多数の男性と交流すること自体、ストーカー被害者やレイプ被害者になる可能性を高めることに違いはない。最後にもう一つ、日本の風俗店は(世界のどこも同じようなものだが)アンダーグラウンドへの入り口でもある。夜の世界には夜の世界の掟があり、文化があり、そしてそのまとめ役がいる。映画やアニメの中だけの話であってほしいが、現実として裏社会は存在する。そういう危険な世界に、自らを守る術も持たずに、知らず知らずのうちに近づいてしまうというのは、本当に危ない。鴨にされるか、金づるにされるか、いづれにしても自分よりも強いものに搾取されることになろう。

だが職場環境が悪いという理由くらいで、娘の要求をはねのけるわけには行けない。それに娘は風俗で働くために、すでに自分を守る術を十分に会得しているかもしれない。そこにはもっと道徳的な何かが必要だ。
一般的に風俗業で働くことを良しとしないは、みんなにいい顔して人気を集めてお金を稼ぐから、そういうところに行かない人にはとっては人として不誠実な行為に見えるからかもしれない。それからどこの国でも昔から、文化的に女性は知らない男とあまり馴れ馴れしく接するべきではないとされており、淑女としての価値が下がるという意味で、風俗での働くことは一般的にダメとされているのかもしれない。

まとめると
・危険を伴う
・人として不誠実
・貞操を疑われる
・淑女としての価値が下がる
と「一般に思われている」から、風俗で働くことはダメなんだと思う。

私の個人的な意見もその「一般に思われている」を根拠にしている。フランス人にラカンという哲学者がいる。ラカンは「人は、他人の欲望に欲望する生き物だ」と言った。要するに、理由なんてないけど、みんながダメって思ってるのなら、何に規制されなくてもそれはやっぱり社会的にダメなことなのだ。
「キャバクラがなんでダメかなんでちゃんと説明できないけど、キャバクラで働く女はなんか嫌だ」→「貞操を守らないことがなぜダメなことかは説明できないけど、ヤリマンはなんか嫌だ」と考えている人が昔からなぜかいっぱいいて、そういう根拠のない「欲望」にみんなが「欲望」して、結果的にキャバクラやピンサロやデリヘルが「ダメ」と言われているのだと思う。で、もし私の娘や妻やが風俗で働くと言い出したら、多分私は止めないが、必ずこれは聞いておきたいという問いはある。

質問1「幸せを遠ざけてないか?」

①まず彼女たちの生きる目的が「幸せ」だとする
②誠実な恋人に巡り会って結婚することも彼女たちにとっての一つの「幸せ」だとする
③風俗で働くことについて、理由はないけど「なんか嫌」と思っている男性が世の中には多く存在する
④風俗で働くことで男性から「なんか嫌」と思われて、結婚できる可能性が下がり、結果的に目的である「幸せ」から遠のくことになる可能性がある

→それでもいいか?

質問2「スペシャリティーの提示が困難にならないか?」

①まず彼女たちの生きる目的が「幸せ」だとする
②誠実な恋人に巡り会って結婚することも彼女たちにとっての一つの「幸せ」だとする
③人はスペシャリティーを提示することで他人に愛情なり好意を示す
  →一般的に愛情や好意を示された側も自然と相手に愛情や好意を抱く
④ なんか知らんけど、一般的に女性が男性へ提示できる最大のスペシャリティーは貞操であると考えられている
⑤ 風俗で働くことで貞操を疑われる
⑥ 愛情や好意を本当に伝えたい相手にスペシャリティーを提示する事が難しくなる
⑦ 結婚できる可能性が下がり、「幸せ」が遠のく可能性がある

→それでもいいか?

上記2つの この問いに対して、結婚する気は全くないことや、貞操以外でスペシャリティーを提示できるものが明確にあることが確認できれば、風俗で働くことは問題ない。ただ上ではあくまで幸せの例えを結婚にしたが、風俗で働くことで他の幸せからも遠のく可能性て当然ある。みんなに「なんか嫌」って思われているから。
よって娘に関しては、「結婚する気がない」+「貞操以外のスペシャリティー」に加えて、「娘がそれで幸せになれると私が思えるか」も大事な判断材料になってくる。

加えて言うなら、日本は開国するまで貞操観念と呼ばれるものが今よりもっと薄く、西欧化してから「結婚するまで処女であるべき」みたいな考え方が特に広がったとされている。西欧の貞操観念はキリスト教によるところが大きいと思うが、キリスト教がなんで婚前交渉を禁止してるかは残念なら存じ上げない。
江戸時代まで日本の公衆浴場は混浴しかなく、中でおっぱじまったりしていたと聞く。それをペリー一行が目撃して禁止させたという。性病の蔓延を防ぐため、淫らに性行為を行うことは確かに危ないが、風呂好きとしては随分余計なこと言ってくれたなと思う。
そういう歴史を知らずに、しかもキリスト教徒でもないのに、思い込みで性的な慣習を排他的に扱う人たちが世の中にはいる。
そういう想像力のない人が他人の欲望に欲望して、(他人の欲望に欲望しているとも知らずに)、なんの根拠もなく(それっぽい根拠があるような顔をして)パパ活がいけないとかキャバクラがいけないとか無駄に騒いじゃう社会が恐ろしい今日この頃。

以上

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この記事を書いた人

平成生まれのアラウンド・サーティーです。30歳を迎えるにあたって何かを変えなければという焦りからブログをはじめました。このブログを通じてこれまでの経験や学びを整理し、自己理解を深めたいと思っています。お気軽にコメントいただけますと励みになります。どうぞよろしくお願いいたします。

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